民泊・簡易宿所の共用設備(BBQ・サウナ)の予約とハウスルールのひな形
文・合同会社SBGG
BBQ スペース・サウナ・貸切風呂・ワークスペースは、民泊や簡易宿所の魅力を高める設備です。一方で、複数の組が同じ時間に使いたがる、夜遅くまで騒いで近隣から苦情が来る、といったトラブルの元にもなります。
この記事では、宿泊の予約とは別に、滞在中のゲストが使う共用設備の時間をどう割り振るか、ハウスルールをどう伝えるかをまとめます。宿泊(客室)そのものの予約の受付や仲介の話は扱いません。
前提:法令で求められる説明と、共用設備のルール
住宅宿泊事業法では、住宅宿泊事業者は宿泊者に対して、騒音の防止のために配慮すべき事項など、周辺の生活環境への悪影響を防ぐために必要な事項を説明しなければならないとされ、外国人の宿泊者には外国語で説明することが求められています。制度の詳細は、観光庁の民泊制度ポータルサイトで確認できます。
BBQ やサウナのように音や煙が出る設備は、この説明の中心になる部分です。共用設備の予約のルールとハウスルールを一緒に整えると、説明の漏れも防げます。
宿泊の予約の受付・宿泊者名簿・本人確認は、それぞれの法令(住宅宿泊事業法・旅館業法など)に沿って、これまでどおり運営者の方法で行ってください。この記事は、滞在中のゲストが使う共用設備の時間の割り振りだけを扱います。
共用設備の時間の割り振り方
| 設備 | 受付時間 | 枠 | 上限 | 注意 |
|---|---|---|---|---|
| BBQ スペース | 11〜20時 | 2時間 | 1組1日1回 | 20時で火を消す。炭の捨て方 |
| サウナ | 15〜22時 | 60分 | 1組1日1回 | 入浴の前後の注意・飲酒後は不可 |
| 貸切風呂 | 16〜23時 | 45分 | 1組1日1回 | 清掃の時間を枠の間に入れる |
| 駐車場 | チェックイン日〜 | 1日 | 1組1台 | 車のナンバーの確認 |
| ワークスペース | 8〜22時 | 1時間 | 1組1日3時間 | 通話は個室で |
枠と枠の間に、清掃や片付けの時間(15〜30分)を空けておくと、前の組が延長しても次の組に迷惑がかかりにくくなります。
ひな形:共用設備のハウスルール(例)
日本語の例です。英語などの外国語版も、同じ内容で用意してください。
1. BBQ・サウナ・貸切風呂は予約制です。QR コードから、滞在中の日時を予約してください。
2. 予約の時間を守ってください。次の方の予約があります。
3. BBQ は20時までです。20時以降は大きな声・音楽を控えてください(近くに住宅があります)。
4. 火の始末:炭は水をかけてから、指定の缶に入れてください。
5. サウナは飲酒のあとは使えません。気分が悪くなったら、すぐに使うのをやめてください。
6. 取り消すときは、QR コードの画面から取り消してください。ほかの方が使えるようになります。
7. 設備を壊したり汚したりしたときは、ホスト(連絡先:○○○)にご連絡ください。
近隣への配慮を予約の仕組みに組み込む
- 受付の終わりを早めに設定する:BBQ の受付は20時まで、のように、予約の時点で夜遅い利用を受け付けない。
- 予約と一緒に注意を届ける:予約の確定の画面とメールに、音・煙・ごみの注意を入れる。
- 1組1日の上限:同じ組の長時間の利用を防ぐ。
- 苦情があった時間帯は受付を止める:様子を見ながら受付時間を短くする。
ゲストへの案内のチェックリスト
- チェックインの案内に、共用設備の予約の QR コードと使い方を入れた
- ハウスルールを、日本語と主なゲストの言語で用意した
- BBQ・サウナなどの受付の終わりの時刻を、近隣への配慮から決めた
- 火の始末・飲酒後のサウナなど、安全の注意を予約の確定の案内に入れた
- 設備ごとに、1組あたりの上限と、枠の間の清掃の時間を決めた
- 設備の故障・天候のときの取り消しと返金の扱いを決めた
- 緊急時の連絡先(ホスト・管理会社)を、ハウスルールと予約の案内の両方に書いた
宿泊の予約サイトのメッセージで共用設備の時間を個別に調整していると、ゲストが増えるほど手間が増えます。設備の時間の割り振りだけを別の仕組みにすると、ホストの返信の数が減ります。
利用料を取るか
BBQ の炭・サウナの光熱費など、使った分だけかかる費用がある設備は、宿泊料金とは別に利用料をいただく方法があります。現地での現金・キャッシュレスの事前払いなど、受け取り方と取り消しの扱いを決めておきます。取消料を定めるときは、消費者契約法の考え方(平均的な損害を超える部分は無効)も踏まえ、利用料の額までにとどめるのが穏当です。詳しくは 利用料の決め方と集め方 をご覧ください。
KYOYO 寮・民泊は、滞在中のゲストが共用設備を自分の言語(7つ)で予約するためのサービスで、宿泊(客室)の予約の受付・仲介はしません。設定は デモ でお試しいただけます。
出典・参考
法令・公的な資料は、記事の公開日・更新日の時点で確認したものです。個別の判断は、規約・契約の内容とあわせて専門家にご確認ください。