寮・民泊の共用設備の利用料の決め方と集め方|寮費で精算・キャッシュレス・現金

 文・合同会社SBGG

共用設備を有料にすると、使いすぎを防ぎ、清掃や光熱費をまかなえます。一方で、現金のやり取り、月末の集計、払った・払わないの確認が、寮監やホストの負担になります。

この記事では、寮・民泊・シェアハウスの共用設備の利用料を、いくらにするか、どう集めるかを、実務の目線でまとめます。

無料にするか、有料にするか

共用設備を有料にするかの考え方
設備よくある扱い理由
会議室・自習室無料寮費・家賃に含まれる共用部分として扱う
ゲストルーム有料(1泊500〜3,000円など)清掃・リネンの費用がかかる。使う人が限られる
BBQ・サウナ有料(1回500〜2,000円など)炭・光熱費・清掃がかかる
来客用の駐車場無料または有料台数が少ない場合は有料で偏りを防ぐ
ランドリー硬貨式・カード式の機器で別に機器の方式による

金額は例です。1回あたりの清掃・消耗品の費用と、1年の光熱費・備品の更新を、想定の利用回数で割ると目安が出ます。たとえば、ゲストルームの清掃とリネンに1回1,500円、光熱費と備品の更新に年6万円、年60泊の見込みなら、1泊あたり1,500円+1,000円=2,500円が費用の目安です。

外国人材の寮での注意

技能実習・特定技能などの外国人材の寮では、住居に関する費用を本人から受け取るとき、実費を超えないこと、事前に説明して合意を得ることなどのルールがあります。共用設備の利用料を別に取る場合は、監理団体・登録支援機関や専門家に確認してください。

無料のまま、順番の管理と使い方の案内だけに予約の仕組みを使う寮も多くあります。有料にする場合も、金額の根拠(清掃・消耗品・光熱費)を説明の資料に書き、寮生の母語で伝えておくと、あとからの行き違いを防げます。

3つの集め方の比較

共用設備の利用料の集め方
寮費・家賃で精算キャッシュレス現地で現金
向いている所社員寮・学生寮・長期のシェアハウス民泊・短期の滞在・金額の大きい設備利用が少ない設備
利用する人の手間なし(月の精算に加わる)予約のときにカードなどで払う寮監室・ホストに払う
運営の手間月末に部屋ごとの合計を出すほぼなし受け取り・記録・保管・集計
未払い起きにくい起きにくい(先払い)受け取り忘れが起きやすい
手数料なし(給与天引きなどは規程による)決済の手数料なし

社員寮で給与からの控除にする場合は、労使協定などの社内の手続きが関わります。総務・人事の規程に沿って決めてください。

精算の手順と記録

寮費・家賃で精算する場合

  1. 予約ごとに、利用料の金額を記録する(予約の時点で金額が決まるようにする)。
  2. 月末に、部屋ごとの利用料の合計を一覧にする。
  3. 寮費・家賃の請求、または給与の控除のデータに加える(社内の規程・契約に沿って)。
  4. 取り消しで利用料をいただく分も、同じ一覧に入れる。

現金で受け取る場合

受け取った日・受け取った人・金額・どの予約の分かを、その場で記録します。現金を寮監室に長く置かず、決まった日に経理へ渡し、記録の合計と現金の額を2人で確かめます。

料金の見直し

料金表は、寮生・ゲストが予約する前に見られる場所(予約の画面の設備の説明・掲示)に書いておきます。予約のあとで金額を知るとトラブルになりやすいためです。

半年から1年ごとに、利用の件数と費用を見比べます。予約が集中して取れない設備は、上限を下げるか料金を上げる、ほとんど使われない設備は無料にして使ってもらう、といった調整をします。

取り消しと返金の決まり

  • 無料で取り消せる期限を設備ごとに決める(ゲストルームは前日、BBQ は当日の朝まで、など)。
  • 期限を過ぎた取り消しで利用料をいただくかを決める。いただく場合も、利用料の額までにとどめる(消費者契約法第9条の「平均的な損害」の考え方)。
  • 運営の都合(故障・天候・清掃が間に合わない)で使えないときは全額を返す。
  • 取り消しのルールは、予約の確定の画面とお知らせに1行で書いておく。

キャッシュレスの手数料の負担

キャッシュレスでは決済の手数料がかかります。運営会社・ホストが負担するか、キャッシュレスを選んだ人が負担するかを決めます。なお、カード会社の規約では、カードで払う人にだけ「決済手数料」を上乗せすることは一般に認められていないため、利用する人の負担にする場合は、予約・決済サービスの利用料として示す方法がとられます。

KYOYO 寮・民泊では、「寮費で精算」「キャッシュレス」「現地で現金」から施設ごとに選べ、寮生・ゲストのスマホには選んだ方法だけが出ます。寮費で精算は利用の記録だけを残し、月ごとの部屋別の合計を CSV で出せます。キャッシュレスの決済の費用は、選んだ寮生・ゲストが「オンライン決済サービス料」として負担し、利用料は全額が運営会社・ホストの口座に入ります。デモ で確かめられます。

出典・参考

法令・公的な資料は、記事の公開日・更新日の時点で確認したものです。個別の判断は、規約・契約の内容とあわせて専門家にご確認ください。